ゴマ料理に使うゴマ

それぞれの料理に合ったゴマを使う

ゴマの種類

いりごま

いりゴマはまだゴマの形状の姿をしており、生のゴマを水洗いして煎っただけの状態で収穫したままの姿をしています。 ゴマといえば香り、香りといえばゴマ、それほどにいい香りを持つことが全国的に知られているゴマなのですが、実は生のゴマはそんなに匂いません。 煎ることではじめて極上に香るので、畑で栽培されているときや収穫後のゴマはおいしそうに食欲をそそることもなく、寄ってくるのは泥棒と虫だけです。 ですが料理に使うのなら当然おいしく頂きたいですし、そのためにも調理前には軽く煎ってから使うのが定石となっています。 市販のゴマも生ではなく煎りゴマとして売られているものが多くありますが、それでも自分で煎ってから使ったほうがより香りも強くなります。 ですがすでに煎ってある状態ですしやりすぎると焦げてしまいますので、本当に軽く煎るだけにしておきましょう。

すりごま

いりゴマをすったものがすりゴマで、ペースト状になったゴマをこう呼びます。ゴマは煎ることでより香るようになりますが、すり潰せばさらに香りも倍増します。 潰れて中身もさらけだした状態なら余計に香る、当然ですね。すり潰すことの利点はそれだけではありません。 ゴマはそのままでは小さくて丸くてちょっと硬いため、箸でお口に運び胃袋へと落ちても本来の姿の粒のままでいることがほとんどです。 いくら栄養のあるゴマでもそれでは体内に効率よく吸収されません。 しっかりと噛み砕いてから胃袋へと運ぶべきなのですが、小さいゴマを意識して噛むのは至難の業で、それならば最初から潰しておこう、というのがすりゴマなのです。 つぶれ加減によってあらずり、半ずり、七分ずりなどがあり、あらずりはゴマの食感を楽しめ、七分ずりは体内で消化吸収しやすくなります。

切りゴマ

包丁で刻んだゴマを切りゴマと呼びます。 すりゴマほど細かくなっていないので食感も残っており、それでいて消化吸収にも優れている、いりゴマとすりゴマの中間に位置するのが切りゴマです。 自分で作るのなら乾いたまな板にキッチンペーパーを敷いてその上にゴマを落とし、包丁でトントントンと刻みます。 まな板に直接ゴマを載せても切りにくいのでゴマの動きを封じるためにワンクッション挟むのです。 またこうすることで飛び散ることを防ぎ、回収時にも全てがペーパー上にあるのでまとめるのも簡単です。 包丁を使って切るのが面倒なら、指先ひとつで捻り潰すひねりゴマもあります。道具を使って加工する手間は掛けたくないけどそのままの粒状だと味気ない、そんな時には軽くひねりゴマで解決です。